台湾からミャンマー軍事クーデター受難者への祈り:2021年月3月21日のデモの様子


自由廣場

2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生してからすでに二ヶ月が経過しようとしています。現地の状況は厳しさを増すばかりで、台湾のミャンマー華僑・ミャンマー人コミュニティーも声を上げています。

今回の記事では、2021年3月21日に台北の自由廣場で行われたミャンマー軍事クーデター受難者へ向けた祈りの会の様子をレポートします。




通りに貼られたスローガン

新北市中和区にある華新街は通称ミャンマー街と呼ばれており、1960年代からミャンマーの華僑が移り住み、次第にミャンマーの文化を再現した特色あるコミュニティとなっていきました。

2021年3月現在のミャンマー街には、民主主義を求めるスローガンが通りのあちこちに貼られています。


3月21日「聲援緬甸政變受難者祈福行動」

クーデターが起こってすぐの2月6日にはミャンマー市民不服從運動(CDM)への支持を示す行進が行われました。


今回のミャンマー軍事クーデター受難者へ向けた祈りの会(321聲援緬甸政變受難者祈福行動)の主催者も、この時と同じくミャンマー人のココナイトゥ(杜大哥)さん、ミャンマー華僑の黃彩芳さん、鳴個喇叭!緬甸街を運営する雲南系ミャンマー華僑の楊萬利さんらです。

ミャンマー人のココナイトゥ(杜大哥)さんは1988年のミャンマー民主化デモにも参加されていたそうです。

プラカードを掲げる男性

321デモのプログラム
  • 発起人のあいさつ
  • 「終結獨裁」合唱
  • 参加者によるスピーチ
  • ミャンマー上座部仏教の僧侶による読経
  • 「世界不滅(世界が終わるまで我々は諦めない/カバマチェブー)」「獨裁者滾開」合唱
  • 終わりのあいさつ
想像以上の参加者の数

当日は12:30集合、13時開始で、私は12:50頃に現場に到着したのですが、その時にはすでに人で溢れていました。

そろいのTシャツと赤色のマスクを着用する参加者たち

現地では赤と白のバラの他、Tシャツとフラッグの販売もしていたようなのですが、この時点で売り切れていました。

参加者のほとんどはそのおそろいのTシャツを着用していました。会場だけでなく、午前中にはミャンマー街でも販売していたそうです。

民主主義を求める若者たち

若い人たちだけでなく、壮年から年配者の姿も見られました。

ミャンマー華僑の生活は60年代から国軍のせいで不利な状況におかれてきており、その生活苦が台湾に移住して来た原因にもなっています。

ミャンマー国軍は暴力をやめろというメッセージを掲げる参加者

2月上旬にミャンマー街(華新街)で8888当時を知る人から、軍は武器を持っているから何をするかわからない、怖い、という話を聞きました。

犠牲になってしまった人々

それからミャンマー情勢は厳しさを増すばかりで、すでにかなりの死傷者が出ています。デモ会場には受難者たちを追悼するコーナーも作られていました。

プラカードを掲げる参加者

台湾にはかなりまとまった人口のミャンマー華僑が暮らしています。早くは1950年代に台湾へ”帰還”した国民党軍である泰緬孤軍から、60年代以降に増加したミャンマー華僑、現在でも台湾留学に来る学生など、一定の規模を保っています。

台湾からの声援をライブ配信する参加者

華人・華僑だけでなく、ミャンマー人の留学生も台湾に来ています。そしてミャンマーに家族や親戚を残している人も少なくありません。

ミャンマーでは市民不服従運動(CDM)といって職務を放棄する社会運動に参加する人がいたり、通常の経済活動が難しい状況です。そんなミャンマー本国に暮らす家族・同胞のために、台湾に移住したミャンマー人・ミャンマー華僑の多くが募金・送金をして支えているそうです。

壇上で演説する台湾の政治家

台湾民進党の議員や、台湾人権促進会の秘書もかけつけ、スピーチと共に連帯を示しました。

自由廣場にはためく国民民主連盟NLDの旗

壇上で演説する香港の若者

民主主義を求める香港の若者も連帯を示しました。


台湾に暮らすミャンマー華僑は食文化や年間行事だけでなく、日々の信仰もミャンマーの暮らしを再現しています。

ミャンマー街の周辺にはいくつかの上座部仏教の集会所があり、ミャンマーから僧侶を呼んで日々托鉢や法会を行なっています。

スピーチをする女性の修行者(隣は楊萬利さんとココナイトゥさん)

今回のデモにも僧侶や女性の修行者が参加し、スピーチをと読経を行なっていました。

アウン・サン・スーチー国家顧問の写真を掲げる参加者


ロンジーを着た女性

僧侶による読経

上座部仏教の僧侶による読経の際には、参加者の多くも一緒になって読経を行う姿が見られました。

熱心にお経を唱える参加者

光復香港 時代革命

獨裁者滾開を合唱

ミャンマーでは鍋やフライパンなどの金属製品を叩き、国軍への反発を示しています。今回のデモでは多くの参加者が缶や金属製の食器とスプーンを持参し、合唱の間に打ち鳴らしていました。

缶を叩く参加者

ミャンマーのミルクティーに欠かせない練乳の缶

中にはミャンマーのミルクティー「ラペイエ」に欠かせない練乳の缶を鳴らす人の姿も見かけました。

缶などの金属製品を鳴らす参加者たち

プラカードや国旗を掲げ、缶を打ち鳴らし合唱。参加者の一体感が高まっていきます。


コロナ禍でのデモのため、実名制・マスク着用が義務付けられていました

受難者を追悼し、花を手向ける参加者

14:00頃には全てのプログラムが終了し、解散となりました。花を持った参加者たちは一斉に受難者追悼のコーナーへ向かい、花を手向けていました。

後日譚

今回のデモ特性Tシャツを後日入手

当日はギリギリに会場入りしたため、特性のTシャツを入手しそびれましたが、翌日華新街にある台緬國際服務處をのぞいてみたところ、運良く入手することができました。このTシャツの売り上げはミャンマーの人々へ寄付されるそうです。

また、この服務處では主催者のココナイトゥさんと黄さんもいらっしゃって、少しお話を聞くことができました。


今回の3月21日のデモはミャンマー華僑が主体のイベントでした。その翌週、28日には台湾に留学しているミャンマーの学生と、ミルクティー同盟が主体となり、再度自由廣場でデモが行われました。そちらの様子も別の記事で紹介したいと思います。



ミャンマー軍事クーデター関連のツイートはこのスレッドにまとめています


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▶︎年中行事から見る、台湾のミャンマー街で感じるミャンマーらしさ
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