台南・永康の東南アジア街で始める新生活


仕事の関係で、2026年8月から台南の永康区に住み始めました。今回は私の新たな生活圏である永康区の東南アジア街のお話です。慣れ親しんだミャンマー街のミルクティー「ラペイエ」のない街で、心の拠り所となるグルメを探す日々の始まりです。



永康工業エリアは東南アジア街だ



台湾では1990年代に外国人ブルーカラー労働者の受け入れを開始し、彼らは工場や家庭内での介護などの仕事に従事しています。

例えば北部では、新北市郊外の新莊や土城の工場が集まるエリアにタイやフィリピンなどの食堂や商店が点在しています。桃園や中壢の鉄道駅前には東南アジアのお店が集まり、土日には大変なにぎわいを見せます。
鉄道駅の周辺に東南アジア雑貨店や食堂が集まるのは台南も例外ではなく、駅前にはBig Kingという東南アジア総合雑貨店がそびえ、公園南路にはインドネシア食堂もあります。

台南駅から鉄道で二駅の「永康駅」周辺にはいくつかの工場が集まっており、路地の中にはタイのお坊さんが駐在する上座部仏教寺院があり、工場の前には外国人宿舎やレストラン、雑貨店が並んでいます。


バイク必須の移工たちの生活圏

国道沿いにタイ料理点が林立している

永康東南アジア街とは私がそう呼んでいるだけで、実際には一つのエリアに東南アジア系のお店が密集しているわけではありません。おおよそ「永康工業區」の一帯の台1線沿い、王行路沿い、そして烏竹里の辺りのことを指しています。

台南郊外のこの辺りは車やバイクで移動することが想定されるつくりの町なので、エンジン付きの乗り物がない場合は、お店が比較的集まっている王行路が楽しみやすいと思います。

東南アジア街入り口(勝手な命名です)

台1線から高架をくぐり踏切を渡ると、椰子の木と工場が見えてきます。ここ王行路沿いに、タイ・フィリピン・ベトナム・インドネシアの食堂や商店が点在しています。

王行路の東南アジア商店

王行路のタイの屋台

みな王行路をバイクで移動する

通りの中程には外国人労働者の宿舎があります。

とある会社の外国人宿舎

王行路が一番わかりやすく「東南アジア街」然としていますが、台1線沿いにもいくつか東南アジアのお店があります。特に永康ではタイの比率が高いように思います。


スープが台南で一番甘いイサーン料理店

泰式 海南雞肉飯

最初に紹介するのは台1線沿いのタイ料理店「泰式 海南雞肉飯」。お店の方はタイ北東部のコーンケン出身の方で、中国語でのコミュニケーションができました。台湾では北部の工業地区にあるタイ料理屋はイサーン(タイ北東部)出身の方が多いのですが、台南でも同じかもしれません。今後もいろんなお店の方にお話を伺ってみたいです。

公雞モチーフの調味料入れ

過去記事 バンコクで粥ぐび〜公雞碗をめぐる南洋の旅〜 で言及した、南洋華人や中国華南に生き続ける公雞モチーフ。台南のこのお店でお目にかかることができました。

泰式 海南雞肉飯

メニューは看板料理のカオマンガイをはじめ、パッカナームークローブ(炒脆皮豬肉芥蘭菜飯 カリカリ豚とカイラン菜の炒め物)、ガパオライスなどのご飯ものを提供しています。

パッカナームークローブ(炒脆皮豬肉芥蘭菜)

台南の料理は一般的に甘い味付けで知られていますが、今の所このお店のスープがどの台南料理のお店のものより甘かったです。

カオマンガイ(海南雞飯)

台1線沿いの永義商行

この食堂から台1線を少し北上した所にタイ雑貨中心の商店「永義商行」があります。

永義商行の店先に転がるタイのインスタントラーメンの箱

このお店で扱っているのは常温・冷蔵・冷凍を含むタイの食品だけでなく、調理器具などもあり、台南郊外で働くタイの方々の日々の自炊を力強くサポートしているようです。

家でソムタムが作りたい場合にも安心

タイ料理の自炊道具がなんでも手に入る

カオニャオ入れ

ホーローのお皿もタイ現地みがある

永義商行では蒸されたカオニャオも入手できる

レジの前にはすぐに食べられるカオニャオ(餅米)や惣菜が並んでいます。

ホーリーバジルのタネも売っている

さらには作物の種も販売されており、基本的な野菜からタイ料理に欠かせないホーリーバジルの種もありました。都市部とは異なる生活環境なので、いろんなことをDIYするのが台南郊外の暮らしなのかもしれません。

タイのゴザ、買うべきか

お店の名前が入ったタイ風のカレンダー


วัดพุทธบารมี ไต้หวัน 永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康東南アジア街で最も存在感が強いのはタイ勢であるとお店の数からも感じましたが、この界隈にはタイの上座部仏教寺院があり、タイコミュニティーの結束を高めています。



永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

2009年に建設された永康泰國寺廟 Wat Buddhabarameeにはタイから招聘したお坊さんが常駐しており、新年を祝うソンクラーンを含め、年に3回重要なお祭りが行われるようです。(写真は2022年に訪れた時のものです)

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee

永康泰國寺廟 Wat Buddhabaramee


Cà phê sữa đáChillっていく

ベトナム食堂兼カフェ

王行路にあるベトナム食堂。このエリアのお店はGoogleマップに載っていなかったり、情報が少なかったりと情報が把握しにくいですが、通りかかって良さそうだったら入ってみるのが良いです。

ベトナムっぽい背の低いプラ椅子に腰を下ろしてフォーをすする…。これはすでに台湾の桃園、そしてここ台南でも再現されています。

Cà phê sữa đá 越南咖啡

Cà phê sữa đá(越南咖啡)も今や台湾のどの町でも味わえるドリンクとなっています。

ベトナム人経営といえば美容サロンは定番だ

秀梅咖啡 簡餐

王行路に比較的大きめの店舗を構える秀梅咖啡というベトナム料理店へ。

値段の表記がベトナムドンかと思ってびっくりした!

メニューはベトナム語のみ。そして値段の書き方が「350k」など、ドン表記なの?!と台湾にいることを忘れそうなお店でした。

(350kは普通に350元と解釈すれば良いと思います。なので一人で行くにはややお高めのお店でした)

お店の人も中国語は得意ではないようで、ベトナム旅行をしているような感覚が味わえます。

Bún cá



フィリピン商店ではパイナップルジュースを買うべき

PJ MART

永康東南アジア街でタイに続いて存在感が高いのがフィリピン勢です。台1線沿いにPJ MART、王行路にEECと、2軒もフィリピン商店があります。

PJ MART

扱っているものは台湾の他の地域のフィリピンスーパーと同様ですが、入り口すぐの什器にウベ(紫色のヤム芋)パンが並んでいるのがフィリピンらしく感じました。

ubeパン

ランチョンミートやコンビーフの缶詰

フィリピンの定番土産hopia 好餅

hopiaもウベ味!今年の春節休みにマニラへ行ったのですが、旅程や預け荷物の関係で現地で買えなかったので、台南で買える機会があるのは嬉しいですね。量が多いので一人で食べ切るのは難しそうですが…。

フィリピンスーパーEEC

王行路には同じくフィリピンスーパーのEEC。こちらは規模はやや小さめです。

Del Monteのパイナップルジュース

PJとEEC、どちらの店舗でも扱っていたDel Monteのパイナップルジュース。とてもおいしいので来たら絶対に入手してください。PJの方が3元ほど安いです。

テイクアウトのフィリピン料理店

王行路の半ばにはフィリピン料理のテイクアウト屋台がありました。お馴染みのトマトソースのスパゲティやシオマイ(焼売)、ルンピアなど、手軽なフィリピンフードが手に入ります。

醤油とカラマンシーをかけていただくシオマイがおいしかったです!

フィリピンフード

お米を使ったスイーツも並んでいましたが、フィリピンのずっしりとしたプリン「レチェフラン」は扱っていませんでした。台南でレチェフランが手に入るお店を探すのが今後の課題となりました。

レチェフランは扱っておらず…

まだ入ったことのないフィリピン料理店



インドネシア料理は少ない?

Warung Indo

永康東南アジア街にはインドネシアの方は多くないのか、お店は王行路の「Warung Indo」さんが唯一のインドネシア料理店かもしれません。この辺りの工場ではインドネシアの方は少ないのか、別のエリアに集まっているのか。この辺りは職種や雇い主の違いがあるのかもしれません。(インドネシア人の女性は家庭内で働く介護職が多いと言われています)

フレッシュフルーツジュースバー

東南アジアの各国に特化したお店のほか、全員に必要なカットフルーツやフレッシュフルーツジュースを扱う店が王行路の半ばにあります。

台湾のフルーツ。ブドウは南投県産でした



終わりに

台1線に陽が沈む

今月永康区に引っ越してきたばかりで、まだこの地域のことを何も知らないので、しばらくはこの永康東南アジア街をじっくり巡り、新住民や移工さんたちの文化を知りたいと思います。帰国華僑が主体の台北や新北とは全く様相が異なるので、まずは言語を学ぶところから始めないといけないかもしれません。

また、こちらの部屋の諸々が整ったら東南アジア商店で食材を買って自炊にも挑戦してみたいと思います。



今後、中和のミャンマー街へは月に一度か二度くらいのペースで行けたらいいなと考えています。


参考記事

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