「公雞碗で粥ぐびしたい」が叶う南洋
バンコク某所の粥専門店 |
ข้าวต้ม คุณเล็ก@曼谷。トゥクトゥクの車窓から異様に繁盛しているのが見えたのでやってきたが、潮州の「打冷」がバンコクの地で独自の進化を遂げた姿を目の当たりにした。魚介に肉、野菜の惣菜を選び、時折配りに来る潮汕っぽい白粥を延々掻き込む。白粥/飯は10泰銖、惣菜は10-30泰銖である。安過ぎる pic.twitter.com/2dkOfICDrh
— のうやくん👲🏼💂🏻 (@Yamidoh) February 29, 2020
バンコクの王宮前を流れる運河Khlong Rop Krung沿いに並ぶショップハウス |
運河沿いを歩いていたらお目当ての店を発見。夜が始まったばかりの時間帯ですが、すでに人であふれています。
好きなおかずを指差し注文 |
パステルカラーのメラミン皿も南洋らしさを感じるポイント |
おかずが次々と皿に盛られていく |
席を確保し、カウンターでおかずを指差し注文します。公雞碗に入ったお粥もすぐに運ばれて来ました。
粥ぐびデッキを構築 |
筆でさらりと絵付けされた公雞碗 |
華南生まれの公雞碗をタイに伝えた潮州人
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故宮博物院所蔵の鬥彩雞缸杯 |
先日かなちんさん(@kanatin)に厚かましくもリクエストして入手した香港でおなじみの雞公碗(公雞碗)🐔
— amikawa (@amikawa125) November 28, 2023
手描きにより鶏、草、花の絵が入っていて、器壁自体は軽く花弁型に成形されており手が込んでる
底款は中国制造MADE IN CHINA pic.twitter.com/8mYqQ6Z9N1
タイ北部ランパーンで有名なニワトリ柄の食器の話。元々は広東省の客家による無地の白い器に潮州人が鶏の絵柄を描き入れたものなのだそう。その潮州からタイに移住したある華僑がバンコクでニワトリ柄の食器の工場を始めて、のちによい土があるとのことでランパーンに移転。 https://t.co/8HbGow3OEv
— もの食う犬/尻尾のない犬 (@inu_grapher) September 12, 2022
華僑とともに南洋へ渡った公雞碗…台湾では
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金門烈嶼鄉文化館展示の公雞碗 |
安平の史蹟紀念館に展示されてた公雞碗(雞公碗)、おそらく華南地方産。解説が少なくて出土品なのか伝世品なのか不明。時代は清代か(画像1~2)
— amikawa (@amikawa125) July 6, 2024
以下参考:
画像3は故宮博物館の明 成化(1465-1487)鬥彩雞幹杯、画像4は鶯歌陶瓷博物館所蔵、1960年代台湾製の雞公盤https://t.co/BSxxGtDKO7 pic.twitter.com/5qvmehNuBJ
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戦後台湾製の器たち。鶯歌陶瓷博物館展示 |
台湾で粥ぐび:清粥小菜
清粥小菜と呼ばれる、おかずと共に粥をぐびぐびやるタイプのお店
— amikawa (@amikawa125) March 15, 2024
日本統治時代には台湾の酒樓で出される特に高級な料理を「台湾料理」と呼んだが、国民政府時代からは台湾の日常食としての「台灣菜」という呼称が登場https://t.co/UbPu0Gzy2b#台灣菜的文化史 pic.twitter.com/fqX3CYoDbO
粥ぐび系のお夜食 pic.twitter.com/X0NcFUGwCs
— amikawa (@amikawa125) March 28, 2024
台湾とタイの粥ぐび文化を比べると…
タイの街角で出会う、活きた公雞碗たち
現役の生きてる公雞碗、これを見に南洋へ来たのよ pic.twitter.com/6wqAeKBS4Q
— amikawa (@amikawa125) January 26, 2025
お供え物の器観察。ホーローのプレート、パステルカラーのメラミン碗、白磁皿、閃釉の碗、パステルカラーのホーロー弁当箱、そして公雞杯!!!!!!!!!🐓お箸も一緒に供えるのがかわいいですね pic.twitter.com/6fDrezbPoy
— amikawa (@amikawa125) January 28, 2025
「お前らこういうのが好きなんだろ?」を分かって今のお店作りをしてる感がある。分かるよ…公雞碗盤で南洋華人の料理を食べたいし、でっけぇ陶器の急須で無限に茶をしばきたいもの… pic.twitter.com/ovFjahIzKe
— amikawa (@amikawa125) January 30, 2025
現代の公雞碗を入手せよ!
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ヤワラートの華人系商店にて発見した現代の公雞碗 |
ありました公雞碗!
スタンダードな赤と黒で描かれたニワトリのお碗、その右側にはあのお粥屋さんで使われていたのと全く同じ公雞碗も並んでいました。
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観光客で溢れる夜のヤワラート |
終わりに
Khun Lek Porridge |
えーん台大インドネシア学生会のTシャツかわいいですねすぎる🐓公雞碗ことayamのお碗が描かれている!!!!!!!!#台湾にあるインドネシア pic.twitter.com/rnsBZ44btA
— amikawa (@amikawa125) March 11, 2025
- 川口幸大(2024)世界の中華料理
- 陳玉箴(2021)台灣菜的文化史
- 李炳炎(2017)近當代新馬泰潮人陶瓷業研究
- 徐文琴(2010)1930-60年代台灣碗盤紋飾研究。臺灣文獻61卷2期
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